使い方も考える
        
Signal SELECTOR

本基板は 2012.10.を持って 販売終了しております
2015年版 新基板は こちら から  

5in1 を 1in5で使うは こちら  .


5-入力 Audio信号切換基板



ちょっと特殊な使い方を想定してますので その試験を行いました。


リスニングポイントと装置が離れたところにあり、VRと入力セレクタだけ手元に欲しい。 
VRは平衡ケーブルで延長できるとして 全てのソースの出力を手元まで持ってきては
少し ケーブルが 多すぎる。 ( 6ch平衡入出力 電子VRは 別途公開します)



ということで、出番となるか  Selector基板




Selectorに使っているTC9152の切換端子の等価回路は
こんな感じで、スタティックなものらしい。 

となれば 選択端子の延長は 問題無い!?







見渡すと、試験にぴったりの場所が ・・・
  
PC3台、プリンタ2台、LAN16ポートHub、4chUSB Hub 5台、オシロ他計測器、 ・・・・・ 少しピンぼけ気味に撮りました。

これらのACケーブルや、LANけーぶるやらの 「とぐろ」 の中を
セレクタ用のケーブル(5m)を引き回し、誤動作を確認。

まったく問題無し、か。 





今回使ったケーブルは、こんなケーブルを流用しました。 

ミニ 6-DINケーブルです。

新品で買うと結構な値段がするケーブルですが、まぁ使うことも無かろうと。
全くおあつらえ向きです。6芯、シールド付き。 5mあります。




悪魔が棲みそうなノイズの巣窟で確認がとれたので裏付け確認 「良し」 とします。

但し、PCや計測器の電力など たかがしれており
クーラや冷蔵庫、掃除機などと比べたら 発生する電磁ノイズなど可愛いものである。
決して 皆さんの環境に於いても 動作を保証するものではないことを
ご承知置き願いたい。



ま、だからといって100メータでも保証します とか、冷蔵庫の裏でも使えます と
言ったところで 使い道も 無いだろうけれど



セレクタ基板のキット内容です 
(実際の出品内容と異なる場合があります)



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              開発ノート
              Signal SELECTOR




コントロールアンプ(プリアンプ)を作ろうとすると、入力の切換が出来るよう制作したくなる。

このとき、切換SW(前パネル)と入力端子(後ろパネル)に装着部が分かれるため、
シールドケーブル等で接続するのだが、

  L/R チャンネルを入力数分 シールド線で配線するのは 美しくない



C-MOSスイッチ素子を用いて、切換信号(5入力切換で6本)だけで 入力を切り替えたほうが、
信号ラインが短くて済むため シールド線不要で好都合である。 ということで、信号切換基板を作成する



アナログ信号セレクター回路


今回使は、東芝の ANALOG FUNCTION SWITCH IC の TC9152P を使用した。
  ( TC9152は Audio信号切換用の専用ICです )

アナログ部の電源電圧が ±16VまでOKなので 信号系のDレンジに悩まされることはない。
切換時のミューティング機能も内蔵している。
5入力を 切換可能。 (L/R 2ch内蔵)

また、切換SWの選択位置も バックアップコンデンサによって保持できるとのこと。
バックアップ用電解コンデンサとしては、基板上に無理なく載るサイズの 16V1000uFとした。


セレクタの出力には、VRまで引っ張っていくことを考慮し、オペアンプのバッファを入れている。




バックアップコンデンサ1000μFの端子電圧測定



TC9152の保持電圧は 4Vであり、4V 以下になるとリセットされ デフォルト状態となる。 4V以上を保持できるのは 測定の結果 約80時間ほどであった。 80 / 24 = 3.3日 しか持たない計算になる。
 ( バックアップされない場合、デフォルトとして 入力1 が 選択状態となる )

最低でも、1週間は欲しいところである。 
しかし、種々実験したが電解コンデンサは自己放電量も多く、簡単にバックアップ時間を伸ばすのは困難と判断。


しからば、スーパーキャパシタを使おうということで捜したが、耐圧の高いコンデンサは サイズ大き過ぎ。
基板に載る サイズの コンデンサは 電圧が低く 2.5WV 品だと 6個も必要になるが、基板に6個 も載せるスペースは無い。

 と、 しばらく手がないままに 放置。






ようやく、NECの 3.5V 0.22F がサイズが小さく 積み重ねで使えそう。 ということで 早速実測してみた。
15Vの電源電圧に対応するために、5個シリーズ(17.5V ) に接続 (積み重ね) している。



実験で使用した NEC製 スーパーキャパシタ FM0V224 ( 3.5V 0.22F )
10o角ほどの大きさで 四角なので 積み重ねが やりやすい。




これはもつ。 
今度は、測定につきあっていられないくらい電圧を保持する。 
ということで、48時間放置して測定した値から推定。

1750時間と推定された。 約73日 持つ計算になる。 


これなら いける。





  






早速、基板 手配

 

スーパキャパシタ5段重ね用の基板。 1000μFのコンデンサ スペースで装着可能。
10Vの ツエナーダイオードをいれ、3個でも対応できるよう パターンは考慮されている




ところで、

いざ、ケースに実装しようとすると タクトSWは すこぶる装着が難しい。


折角、バックアップ時間の問題を クリアしたのに ・・・・・・





ロータリーSWを使用する場合を 検討する

ロータリーSWは、パネルに 孔1個 開ければ済む



ロータリーSW


ロータリーSWは、1回路 5接点以上のSWを使い 5接点になるよう設定する。
接点数の制限は、付属のストッパー付きワッシャーの位置を 矢印の
位置にセットすることで 回転位置を 任意に設定できる構造のものである。


上のSWをアナログ切換基板と接続する。

ロータリーSWは当然のことながら 「位置を記憶する」 ので
バックアップ用のコンデンサは不要である。  アラ ・・・・・ 

 


ロータリーSWにも対応した回路図


電気二層コンデンサも装着してあるので、タクトSW ロータリーSWの
どちらでも使用可能な回路になっている。

ロータリーSWを使う場合は、当然 0.22Fの電気二層コンデンサx5 は 不要である。
ポジション表示用のLEDは必要ならタクトSWと同等の回路で追加可能




逆向きに使う (5 in 1 を 1 in 5で) 逆転の発想 !




あるユーザから、1つの信号を複数のアンプに振り分けるようなラインセレクタは
いかがなものか、というアイデア提案を頂きました。  ( K.D様 ありがとうございます )

今回使っているセレクタICは、専用ICであり内部にバッファなんぞ入っており
単純に リバース使用はできないと思っていたのだが、仕様書を見てみると
単純な C-MOS SWの入出力らしい。

ならば、ということで 基板上の4558のバッファアンプを抜き 入出力をショートして
動作確認してみた。  回路にするとこんな感じである。



問題無く使えるようである。  とはいえ 確認のため 
正規の場合と 逆向きの場合で 動作抵抗(on抵抗)の差があるか確認してみた。


条件: 1KHz 5V入力時 390Ω負荷による電圧降下法

正規方向: 112Ω
逆方向 : 110Ω


多少差が出たが、測定誤差範囲であり逆方向使いによる動作抵抗の差異無し、
つまり問題無し、 と判断できる。


尚、ICのスペックでは TYP.=100Ω Max=300Ω である。


こんな用途が有りと思われる方は、改造をお試しあれ。






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