超簡単・FET差動アンプを LTSpice でシミュレート


DAC基板のユーザ様から 「超簡単・FET式差動ラインプリアンプ」 の
ご紹介を受けました。  初めて見る回路だったので LTSpice で
解析してみることにしました。


差動プリについての 原典
 「 FET式 差動アンプ 超簡単・超廉価 」 

で 検索してみて下さい。 ぺるけ式 と呼ばれることもあるようです。 すぐ見つかります。

尚、シミュレートするにあたり 原典の解説は 殆ど読んでおりませんので 悪しからず。



こんな感じの回路です
←クリック

初めて見ると、かなり違和感がありますが ・ ・ ・ ・ ・



若干 書き換えてみると、違和感が少なくなります


な〜るほど  ・ ・ ・




では早速、周波数特性を見てみます


 ・説明によると、この回路は 6dBゲインとのことですが 若干少なめの結果です。
 ・低域特性から、出力コンデンサ 0.47uFは 少し小さいような気もします。
 ・高域の位相は、100KHzでも殆どまわってないので 安定した回路といえそうです。


に出力インピーダンスを見てみます


 ・出力端の負荷抵抗(R5)を変えて、ゲインが-6dBになる点を探します。
 ・1.7KΩでゲイン0dBでしたから、出力インピーダンスは 大凡 1.7KΩです。
    *(注)出力のカップリングコンデンサ(C1)は、4.7uFに変えてます。




つぎに、出力の振幅幅を見てみます


 ・この波形は、1KHzの入力電圧を 徐々に大きくしていった時のものです
 ・最大出力は、16Vpp (5.6Vrms) ぐらい 得られそうですが ・ ・ ・
 ・4Vp付近で こぶみたいになって、リニアに出力が変化してないことがわかります。



拡大すると ・ ・ ・


 ・4Vを超えたところで、波形がつまり気味になり 6Vを超えると逆にとんがります。
 ・どうやら、この回路の実用的な 出力範囲は 4Vp (2.8Vrms) 程度と見るのが
   妥当なようです



動作点を変えて上下対称になる点を探してみました


 ・出力の振幅波形が、上下対称になる点を探してみました
 ・単純に、ソースに入っている 定電流源(CRD)を振っただけですが
 ・小さくしていくと、振幅波形の上下が対象になるようです。
 ・2mAで 段差が無くなるようですが、最大出力も 4Vp まで落ちますので、
  あまり 意味無いようです。
 ・どうやら、FET 2石で 電源利用率を高めるのは苦しそうです。
  ( 電源電圧 -4V と 動作点の見直しから ・ ・ ・ ですネ )

 回路設定の最適点は他にあるのかも知れませんが、今回はこの辺で。
 実際に使って見る時に 「深追い」 してみましょう




お断り : シミュレートするにあたり 原典の解説は 殆ど読んでおりませんので 悪しからず。



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